法則

攻撃手段の三すくみ

攻撃手段には、"格闘攻撃"、"白兵攻撃"、"魔法攻撃"の3種類がある。これらは三すくみの関係にある。

三すくみとは、人間界で言えば日本という島に伝わる『じゃんけん』という勝敗決定法がいい例だ。具体的には次のような関係になる。

  1. "格闘攻撃"を選んだ者は、"魔法攻撃"を選んだ者に対して"格闘攻撃"を命中させることができる。
  2. "白兵攻撃"を選んだ者は、"格闘攻撃"を選んだ者に対して"白兵攻撃"を命中させることができる。
  3. "魔法攻撃"を選んだ者は、"白兵攻撃"を選んだ者に対して"魔法攻撃"を命中させることができる。

それぞれの攻撃が成功すれば、敵は攻撃点に等しい生命点を失う(この攻撃には、後述の属性は一切影響しない)。あなたが特殊能力を持っていれば、さらに特殊能力による追加効果を与えるかもしれない。

補足すると、"格闘攻撃"には、体当たり、噛み付き、踏み付け、短剣による攻撃、締め上げ、接触による生命力の流出、などが含まれる。

"白兵攻撃"には、剣、槍、斧などによる攻撃の他、パッと吐きかける火炎の息、粘液を吐きかける、触手など、多少の間合いを取って使用される特殊な攻撃も含まれる。

"魔法攻撃"には、文字どおり魔力による攻撃の他にも、弓矢、石を投げつける、視線、一筋の炎など、離れた位置からの攻撃の全てを含める。

属性間の影響

属性には"木"、"火"、"土"、"金"、"水"の5種類がある。

全ての魔物はいずれかの属性を持つ。この属性は、自らの持つ能力のいずれかを増幅し、または封印させる。または敵の持つ能力を無効にする。

また、地形そのものも属性を持つ。この地形効果も、魔物自身の属性と同様、特定の能力を増減させる。各属性間の関係は、以下の通りになる。

  1. "木"属性には、植物や龍の眷族が含まれる。"木"属性の能力は増幅され、逆に"金"属性の能力は封印される。また、敵の"土"属性の能力は一切受け付けない。"火"属性の敵と戦う時、自らも"火"属性に転換する可能性がある。
  2. "火"属性には、天使や悪魔、死霊などの、実体を持たないエネルギー体が含まれる。また、鳥の眷族もこの属性を持つ。"火"属性の能力は増幅され、逆に"水"属性の能力は封印される。また、敵の"金"属性の能力は一切受け付けない。"土"属性の敵と戦う時、自らも"土"属性に転換する可能性がある。
  3. "土"属性には、吸血鬼などの実体を持つ不死、それに人間型の魔物の大部分が含まれる。"土"属性の能力は増幅され、逆に"木"属性の能力は封印される。また、敵の"水"属性の能力は一切受け付けない。"金"属性の敵と戦う時、自らも"金"属性に転換する可能性がある。
  4. "金"属性には、獣の眷族、それに魔法によって仮の生命を与えられた疑似生命体などが含まれる。"金"属性の能力は増幅され、逆に"火"属性の能力は封印される。また、敵の"木"属性の能力は一切受け付けない。"水"属性の敵と戦う時、自らも"水"属性に転換する可能性がある。
  5. "水"属性には、水中に住む魔物や、不定形生物などが含まれる。"水"属性の能力は増幅され、逆に"土"属性の能力は封印される。また、敵の"火"属性の能力は一切受け付けない。"木"属性の敵と戦う時、自らも"木"属性に転換する可能性がある。

どの魔物がどの属性を持つかについては、上記はあくまでも指針である。絶対ではない。

例えば火龍などの魔物がいた場合、この指針によれば龍の眷族は"木"の属性を持つ。しかし、やはり火龍は"火"属性を持つ、と考えるのが自然だろう。

特殊能力と効果

全ての特殊能力は、いずれかの属性を持つ。そして魔物自身の属性と、地形効果により、増幅、あるいは封印される。特殊能力には以下の15種類がある。

  1. "猛毒"能力は、木属性を持つ。この能力は、直接、敵の生命点を減らす。後遺症などはない。
  2. "火炎"能力は、火属性を持つ。この能力は、直接、敵の生命点を減らす。後遺症などはない。
  3. "電撃"能力は、土属性を持つ。この能力は、直接、敵の生命点を減らす。後遺症などはない。
  4. "剛力"能力は、金属性を持つ。この能力は、直接、敵の生命点を減らす。後遺症などはない。
  5. "腐食"能力は、水属性を持つ。この能力は、直接、敵の生命点を減らす。後遺症などはない。
  6. "催眠"能力は、木属性を持つ。この能力は、敵を瞬間的に催眠状態に陥らせる。催眠状態に陥った敵に対しては、無条件で連続攻撃を行える。この連続攻撃は必ず命中する。ただし、催眠能力は2回以上連続で発動することはない。なお、魅了の魔力などもこの能力に含まれる。
  7. "脱力"能力は、火属性を持つ。この能力は、敵の原生命点を奪って自分のものにする。
  8. "麻痺"能力は、土属性を持つ。この能力は、敵を瞬間的に麻痺状態に陥らせる。麻痺状態に陥った敵に対しては、無条件で連続攻撃を行える。この連続攻撃は必ず命中する。催眠能力と違い、何度でも連続で発動する可能性がある。発動し続ける限り、連続攻撃が続く。ただし、成功率そのものは催眠能力より低い。
  9. "即死"能力は、金属性を持つ。この能力は、敵の生命点をゼロにして、即死させる。ただし成功率は非常に低い。なお、石化の魔力もこの能力に含まれる。
  10. "吸収"能力は、水属性を持つ。この能力は、敵の生命点を奪って自分のものにする。脱力能力に似ているが、吸収能力では原生命点ではなく生命点を奪う。ただし一度に奪える値はこちらの方が大きい。
  11. "俊敏"能力は、木属性を持つ。この能力は、格闘/白兵/魔法、の攻撃手段の比較で『引き分けた』瞬間に発動し、強制的にこちらの攻撃を命中させる。
  12. "回避"能力は、火属性を持つ。この能力は、格闘/白兵/魔法、の攻撃手段の比較で『負けた』瞬間に発動し、敵の攻撃を全て失敗させる。
  13. "反撃"能力は、土属性を持つ。この能力は、敵の攻撃が終了した瞬間に発動し、即座にこちらの攻撃を命中させる。
  14. "奇襲"能力は、金属性を持つ。この能力は、格闘/白兵/魔法、の攻撃手段の比較を行う直前に発動し、強制的にこちらの攻撃を命中させる。
  15. "再生"能力は、水属性を持つ。この能力は、自らの生命点を一定量回復させる。攻撃の成功、失敗に関わらず、一度の攻防が終わるたびに必ず発動する。

それぞれ、能力点が高いほどその効果は大きい。

全ての特殊能力は、敵の持つ同じ能力によって相殺される。つまり、『火炎』能力を持つ相手に対して、『火炎』能力はあまり有効ではない。ただし、逆に相手の能力を相殺することも可能だ。

輪廻転生

試練場内での死亡は、真の死を意味しない。例え身体が朽ち果ててしまったとしても、だ。

あなたが試練場内で死亡し、蘇生に失敗したとしても、新たな魔物として何度でも転生できる。

しかし、その際、以前の『人生』から引き継ぐことができるのは、あなたの評価点だけだ。ただし、その評価点も半減してしまうが。

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