プレイヤー(つまりゲームマスターではない人)は、ゲーム世界のキャラクターを一人担当します。このキャラクターを、プレイヤーキャラクター(以下PC)と呼びます。
ペルソナTRPGにおいて、全てのPCはペルソナ使い(ペルソナ能力者とも)です。(同様に、重要なNPCの大半はペルソナ使いでしょう)
PCのプロフィールを記録するために、プロフィールカードを使用します。プロフィールカードには、以下の項目を記入します。全ての項目を埋めれば、めでたくPCが誕生します。
!印は、純粋にゲーム的なデータです。この項目だけは、プレイヤーが自由に設定することはできません(逆に、これ以外の項目は、GMが許可する範囲でプレイヤーが自由に設定して構いません)。
※印は、オプション項目です。(プレイ前に余計な時間を取られるのを避けるために)開始時は空欄にしておいてください。プレイ中に思い付いたものを順次設定してください。なんなら最後まで空欄でも構いません。
以下、各項目について解説します。
キャラクターの名前です。ゲームには一切影響しません。
キャラクター作成の最後に決めた方がよいかもしれません。おそらく日本人でしょうから、日本人らしく。
年齢です。特に制限しません。5才児や80才の御老人をプレイしたければ自由です。
年齢がゲームに影響する可能性はほとんどありません。未成年者は一部の行動を制限される、くらいでしょうか。これも、年齢くらいどうとでもごまかせるでしょうけど。
PCによっては、年齢をやたらに他人に教えなかったり、多少サバを読むかも知れません。
職業です。特に制限しません。但し、舞台が現代日本であることは忘れないでください。
あまりイメージしにくい職業は避けた方がよいでしょう。パッと思い付かなければ、職業決定表を使って、カードを一枚引いて決定してください。
職業の例としては、「高校生/大学生」「探偵」「巫女」「フリーター」「プログラマー」「雑誌記者」「カメラマン助手」「警官」「盗聴バスター」「モデル」などがあります。
「財閥御曹司」や「総理大臣」などの職業を認めるかどうかはGM次第です。
学生の場合、さらに部活動や学科、学部などを決めるとよいかもしれません。
職業は、主に戦闘以外の場面で、PCができること/できないことを判断する材料になります。また、同じ「できる」にしても、職業によっては、より「容易に」できるかもしれません。このようなケースでは、GMの判断で行為判定の難易度を下げるなり、判定の必要なく成功させるなりしてください。
戦闘能力は職業によって一切変化しません。射撃訓練を受けた自衛隊員でも、全くの素人高校生でも、同じように銃弾を敵に命中させられます。これは、処理がメンドウだからペルソナ能力の副作用として、「その道の達人並に武器を扱う能力」が身に付くからです。
職業と行動に関する厳密なルールは定めませんので、プレイヤーやGMが常識に従って判断してください。
誕生日です。PCが生まれた日です。決して作成日ではありません。自由に決定してください。現実に存在する年月日にしてください。
誕生日がゲームに影響する可能性はほとんどありません。もしかしたら誕生日プレゼントがもらえるかも。
血液型です。A型、B型、O型、AB型があります。自由に選んでください。凝り性の人はRhプラスだのマイナスだの設定していただいても一向にかまいません。
血液型がゲームに影響する可能性はほとんどありません。もしかしたらPCが大怪我をして輸血が必要な時に他のPCから輸血ができるかどうかの判定に使われるかもしれません。っていうかそんな輸血は現実には行わないらしいですが(死)
そのまま身長と体重です。キャラクターの体格です。
平均身長は男性で170cm、女性で160cmくらいでしょうか?殺人的に大雑把ですが(死)。自由に設定してください。トランプで下1ケタを決めるのもよいでしょう。
平均体重は…バラつきが大きすぎて平均を取るのが無意味と思われるのでやめておきます(死)。自由に設定してください。こちらもトランプで下1ケタを決めるのもよいでしょう。
身長や体重がゲームに影響する可能性はほとんどありません。背が非常に高いか低い場合、人込みの中でも目立つかもしれません。体重も、あまりに平均からかけ離れていると、とてもよく顔を憶えてもらえます。
出身地です。ほとんどのPCは日本人だと思います。その場合は出身地方を設定してください。凝り性なら、都道府県、市区町村レベルまで設定してもらってもかまいません。もちろん外国出身でもかまいません。宇宙人でもかまいませんとも、ええ、あなたのPCはそう信じ込んでいるのですね(死)。
出身地がゲームに影響する可能性はほとんどありません。地方出身なら、同じ都道府県出身のNPCが、それだけの理由で友好的になることもあり得ます。パッと決められなければ、出身地決定表を使って、カードを一枚引いて決定してください。
家族構成です。両親は健在か?兄弟は?家族と同居?一人暮らし?両親の職業は?PCは跡を継ぐのか?その辺を設定してください。自由に設定してかまいません。
家族構成は、ゲームに反映させやすいかもしれません。家族がNPCとして登場するのです。家族が、悪魔や敵のペルソナ使いに襲われたりするかもしれませんねえ(鬼)。あと、PCの兄弟なら、PCと同様にペルソナ能力を持っているかもしれません。
パッと決められなければ、家族構成決定表を使って、カードを一枚引いて決定してください。
全てのペルソナ使いは(全ての人間は、かもしれません)心の中に何らかのコンプレックスを抱えています。
コンプレックスとは何か。手元の辞書を引きますと「劣等感」「欲求不満」そんな単語がちらつきます。
原作のキャラクターたちも、それぞれに自分のコンプレックスと立ち向かい、克服していきます。コンプレックスとは「キャラクターが克服すべき、内面的劣等感」とでも言い換えればいいかもしれません。ま、たいていの場合、他人から見たら些細なことです。
これはルール的な意味を持つものではありませんが、キャラクターに血肉を与える重要な要素です。ペルソナ世界の魅力的な特徴の一つでもあります。
コンプレックスは、何でも構いません。原作のキャラクターたちが個々に抱えるコンプレックスを参考にするとよいでしょう。
パッと決められなければ、コンプレックス指針表を使って、カードを一枚引いてヒントをもらってください。
そのまま、好きな物(事)、嫌いな物(事)、苦手な物(事)です。食べ物とは限りません。例えば「黒が好き」「ネズミが苦手」など。もちろん食べ物でもかまいません。
嫌いな物と苦手な物は似ていますが違います。例えば「ネズミが嫌い」ならネズミを追い払ったり撲殺して捨てたりしますが、「ネズミが苦手」なら逃げ惑うか怯えるしかありません。(はいモンスターメーカーRPGルールブックからほぼそのまま引用です(死))
これらは比較的ゲームに反映させやすいかもしれません。深く考えなくてもロールプレイできる部分です。
そのまま、趣味や特技です。
趣味は、これは履歴書ではありませんので「読書」だの「音楽鑑賞」だのは避けた方がいいです。もっと直接的に「マンガ」「ヘビメタ」などの方がよいでしょう。
趣味と特技の区別は難しいかもしれません。特技は、趣味に比べると、やや宴会芸的なものになるのではないでしょうか。
案外ゲームには反映させにくい気がします。PCの趣味や特技に関連した行為の判定は、GMの判断で難易度を下げるか、自動成功としてください(本人は特技と思っているが実はヘタ、というキャラクター設定なら、逆に難易度を上げてください)。
パッと決められなければ、趣味・特技決定表を使って、カードを一枚引いて決めてください。
人生の目的です。夢や目標と言い換えてもいいでしょう。趣味や特技が、ほぼそのまま人生の目的になることが多いのではないでしょうか。
ゲームに反映させるというよりは、キャンペーン終了後など、キャラクターのその後を想像する助けになります。単発シナリオでは意味がないかもしれません。キャンペーンシナリオの場合は、あまり序盤で人生の目的を決めてしまわない方がよいでしょう。
キャラクターについて思い付いた設定のうち、いままでのどの項目にも当てはまらないようなものは、その他の欄に記入していきましょう。
キャラクターがゲーム開始時に降魔しているペルソナを決定します。
ゲーム開始時にキャラクターのペルソナ能力が覚醒していない場合、本来はペルソナの決定は覚醒時に行うべきかと思います。が、煩雑になるのでゲーム開始時に決めてしまってよいでしょう。
ペルソナ使いは、常に3体のペルソナを降魔しているものとします。この3体は全て異なる属性(神聖/暗黒/物理/精霊のいずれか)です。そして、降魔している3体のうち1体を常にアクティブ(使用可能)状態にしています。
各ペルソナは、「属性」「レベル」「名前」を持ちます。これ以外のパラメータは持ちません。AGLやSTRなどの強さは全てレベルだけで表します。
ペルソナを決定するには、まずペルソナレベルを決定しなければなりません。山札からカードを1枚引いてください。JOKERだった場合は引き直してください。
まずスートを見てください。そして、チャート集の、ペルソナ/悪魔属性表を参照してください。このスートが、どの属性をあらわしているかがわかります。
次に、カードの数値を見てください。この数値が、スートがあらわす属性のペルソナの初期レベルになります。キャラクターはこのペルソナを得ます。
ゲーム開始時、キャラクターはこのペルソナをアクティブにした状態です。自分の前に、今引いたカードを置いてください。このカードを特にペルソナカードと呼びます。ペルソナカードのスートで、今どの属性のペルソナがアクティブかを示します。ペルソナカードの数値は意味を持ちません。
次に、もう一度、チャート集の、ペルソナ/悪魔属性表を参照し、今決定した属性の対立属性を確認してください。キャラクターは、この属性のペルソナを得られなかったことになります。この属性のペルソナは、この先どうがんばっても得られません。
最後に、キャラクターは、対立属性ではなかった属性のペルソナ2体を得ます。この2体のペルソナは共にレベル1です。
例:黒井という人物がペルソナ能力に覚醒しました。さっそくペルソナのレベルを決定します。
黒井のプレイヤーは山札からカードを1枚引きます。引いたカードはスペードのQでした。
ペルソナ/悪魔属性表を参照すると、スペードは暗黒属性に対応しています。そしてQは12と読みます。
黒井は、暗黒属性の12レベルのペルソナを得ました。このペルソナはアクティブ状態になります。黒井のプレイヤーは、自分の前に、ペルソナカードとして、今引いたスペードのQを置きます。
対立属性を知るためにもう一度ペルソナ/悪魔属性表を参照します。対立属性は神聖属性でした。黒井は、神聖属性のペルソナを得られませんでした。
暗黒属性と神聖属性の処理は決定しました。残るは物理属性と精霊属性です。黒井は、これら2属性のペルソナを得ます。この2体のペルソナは共にレベル1です。
まとめると、「暗黒12レベル/物理1レベル/精霊1レベル」となります。
初めに得たペルソナ(唯一、ペルソナレベルが2以上のハズです)は、初期ペルソナとして、キャラクターの内面にもっとも深く関わっています。
ペルソナ/悪魔属性表を参照してください。そこに、そのキャラクターの性格の指針が示されています。以後、ある程度この指針に従って行動して下さい。
もちろん、PCの性格は最終的にはプレイヤーが決めるべきものですので、厳密に従う必要はありません。従わなかったからといってペナルティは一切ありません。こんな指針があるということくらいは覚えておいてください。
例:黒井は初めに暗黒12レベルのペルソナを得ました。
ペルソナ/悪魔属性表を参照すると、暗黒属性は利己的でネガティブな性格を暗示していることがわかります。
黒井は、かなり付き合いにくい性格かも知れません。
ペルソナにはそれぞれ名前があります。公式ガイドブックなどを参照して、属性とレベルから、それぞれ適当な名前を与えてください(死)。ペルソナTRPGでは小属性(火炎/氷結など)には対応していませんので、気にしないでください。
面倒であれば、特に名前を与えなくてもかまいません。特に、初期状態でレベル1のペルソナについては、わざわざ名前を与えることもないと思います。ペルソナがレベルアップした時、またはペルソナチェンジによって初めてアクティブにした時にでも考えればよいでしょう。
ペルソナの名前は、完全にイメージ作りのためだけのものです。ペルソナの能力には一切影響を与えません。
例:黒井のプレイヤーは、黒井が降魔している暗黒12レベルのペルソナを「ブレス」と名づけました。
残りの2体のペルソナには、特に必要とも思えないため命名しませんでした。
PC作成が終わった段階で、PCがペルソナに覚醒しているかどうかは、GMが決定します。覚醒していない、とするなら、GMはペルソナ覚醒のためのイベントを用意しなければなりません。